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2001.05.05UP

 青森県から鹿児島県までの広い地域に分布し、海抜100〜1000mの渓谷の岩壁や尾根の岩場に自生している小型の野生蘭。花の形はどれも蝶が羽を広げたように咲き、烏頂蘭というよりも烏蝶蘭と言う感じです。球根は小豆粒の球状から3cm位の長楕円形。草丈は5〜20cmで、葉は2枚から多くて6枚です。花の形や唇弁の斑紋が同株以外はすべて異なっています。

 

←写真は岩ヒバ植え

栽培法】自生地では岩壁でも見られますが、かなり垂直に近い壁でまた空気も冷涼。気温の高い低地で水分の停滞しやすい鉢栽培は、腐らせることが多いので注意。まず乾燥気味に灌水することが成功のポイント。
鉢を置く場所】多湿による腐れや病気から守るため、通風のある場所で降雨には当てないようにします。特に梅雨時は雨覆の下に置き注意をします。春と秋は午前中日に当てますが6〜9月は明るい日陰に置きます。
灌水】乾いてから灌水することが基本です。灌水は5日に1回程度、葉が展開してからは3日に1回程度と鉢内を多湿にしないこと。

【肥料】 無肥料でも可能。与える場合は開花前後から、ハイポネックスの2,000倍稀釈液を葉が枯れるまで月に1〜2回与える。与えすぎに注意。
病害虫】 腐植質の用土を多用すると発生しやすくベンレートやダイセン、オーサイドなどの殺菌剤を消毒すると良い。
冬場の管理】 凍結を避け、霜の降りる前に室内などに入れ乾燥ぎみに管理をします。又は、球根を掘り出し、おがくずと一緒にビニール袋に入れ日が当たらず凍結しない、温度の低い場所に3月まで保管しても良いようです。
株分けの時期】 落葉後の10月〜3月に芽出しの前に行います。芽が伸び始めてからの植え替えは芽を傷つけるので避けた方がよいでしょう。

植え方】 赤玉土に富士土、軽石などを同量(ミジンを抜いたもの)に水苔を刻み1割程度を混ぜ素焼鉢に植え付けます。用土は3種類以上混合した方が良いようです。砂植えの他に水苔植え、岩ヒバ植えなどがあります。砂植えの方が管理をするに楽かと思います。
図は砂植えの植え付け方です。
(A)
赤玉土、富士土、軽石など4〜6mm(B)赤玉土、富士土、軽石、水苔(C)富士土2〜4mm